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ソーシャルレンディング入門

ソーシャルレンディングの3タイプ。マーケット型、オークション型、貸付・ファンド型の違い

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2005年にイギリスで始まったソーシャルレンディングは、2008年から日本でもサービスが開始され、様々な業者が参入しています。

ソーシャルレンディングは、マーケット型、オークション型、貸付・ファンド型の3つに大きく分けられます。今回は、それぞれの特徴と日本でビジネスを展開している代表的な業者についてご説明します。

ソーシャルレンディングのマーケット型とは?

マーケット型の特徴

マーケット型では、まずソーシャルレンディング業者が融資を希望する借り手の審査を行います。マーケット型の場合、借り手が個人であることが多いため、ソーシャルレンディング業者は信用情報機関でクレジットヒストリーなども確認し、借り手が過去に融資を焦げ付かせたり、延滞を起こしていないかなどについても厳しくチェックします。

借り手は融資希望額についても、同時にソーシャルレンディング業者に伝えます。審査の結果に基づいて、ソーシャルレンディング業者は、借り手に対して格付けを行います。

政府や企業に対して、信用格付けを行っているムーディーズやスタンダード&プアーズのような格付け機関のような役割をソーシャルレンディング業者が担い、融資先である借り手に対して格付けを行っていると考えれば分かりやすいでしょう。

お金を貸し付ける投資家は、ソーシャルレンディング業者が提示する格付けを見ながら、借り手に対して、何パーセントの金利でどれだけの額の融資を行うか決定することができます。

ソーシャルレンディング業者は、投資家から提示された金利と出資された金額をまとめて、借り手の融資希望条件とマッチングさせます。

融資を受ける借り手から、必要な情報をソーシャルレンディング業者が入手して、信用情報などを吟味した上で借り手への格付けを決定し、貸し手である投資家が金利や融資額を提示することが、マーケット型ソーシャルレンディングの特徴になります。

マーケット型と呼ばれている理由は、このソーシャルレンディングの仕組みが市場原理に基づいているためです。お金を貸したいと思う人が多ければ、借り手に対する融資の金利は下がっていきます。

逆に、貸し手が少なくなってしまうとローン金利は上昇し、借り手の資金調達コストも上がります。需要と供給のバランスによって、融資金利が決定されることになります。

代表的な業者

株式会社エクスチェンジコーポレーションが運営しているAQUSHが、「AQUSHローンマーケット」として、マーケット型のソーシャルレンディングを提供しています。

AQUSHが審査を行い、借り手に対して付けられたAQUSHグレードというAAからDまでの5段階の格付けに応じて、貸し手である投資家は、4パーセントから15パーセントの間で金利を選択することができるようになっています。

AQUSHローンマーケットで提供されているソーシャルレンディングの投資期間は3年の固定金利になっており、投資家は毎月ローンからの利息収入を受け取ります。

オークション型とは?

特徴

オークション型の場合、ソーシャルレンディング業者のホームページサイトなどを通じて、融資を希望している借り手が、ローンの目的や信用度、過去の自らの実績などについて、貸し手である投資家に対してアピールを行います。

ただし、オークション型では、借り手の氏名や住所などの個人情報は開示されていません。貸し手である投資家は、ソーシャルレンディング業者のサイト上に記載されている借り手からの融資希望情報を確認の上で、出資するかどうかを判断します。

ヤフーオークションやメルカリなどのオークションサイトで商品を買ったことがある人であれば、オークション型ソーシャルレンディングのイメージがしやすいでしょう。

オークション型のローン金利は、貸し手である投資家の入札結果により決定されます。そのため、一番低い金利で入札を行った投資家に融資を行う権利が付与されることになります。これが、オークション型ソーシャルレンディングの特徴です。

なお、複数の貸し手が一番低い金利を出して入札した場合、2名以上で融資を行う場合もあります。

オークション型ソーシャルレンディングを使うことによって、金融市場における金利水準に関係なく、良好な借り手であれば、低い利率で融資を受けられる可能性があります。しかしながら、入札が少なくなると、借入金利が跳ね上がるケースもあります。

何らかの問題を抱えているリスクが高めの借り手であっても、ハイリスク・ハイリターンの案件を探している貸し手がいれば、高めの金利で資金調達ができるケースもあり、双方のニーズによって融資が成立する可能性があります。

代表的な業者

ソーシャルレンディング業界最大手のmaneoが以前、オークション型を取り扱っていました。しかし、延滞債権が発生したことなどもあって、maneoでは現在、オークション型のソーシャルレンディングを提供していません。

Maneoがオークション型の提供をやめた経緯。

maneoが、2008年に日本で最初にソーシャルレンディング・ビジネスを開始した際、個人対個人(p2p)のオークション型投資案件を中心にサービスを提供していました。しかし、個人向けローンは、延滞が発生したり貸し倒れる案件が多く、融資残高が伸び悩んでいました。

2011年4月に、中小企業への不動産や株式への投資事業を運営するUBI株式会社がmaneoを買収して、現在のmaneo社長である瀧本憲治氏が経営に参画し、法人向けの貸付・ファンド型ソーシャルレンディング投資案件を中心に提供する方向にシフトしました。

その後、法人向け貸付・ファンド型の投資案件が順調に増加し、貸し倒れも起こらなかったため、maneoは、個人向けオークション型ソーシャルレンディングをストップしました。

オークション型は延滞が発生しやすいのか?

オークション型ソーシャルレンディングの場合、融資を受ける借り手のほとんどが個人であり、その人がお金を返さない場合、延滞や貸し倒れが発生することになります。

借り手については、ソーシャルレンディング業者が信用情報機関でクレジットヒストリーを照会した上で、審査を通過した融資希望者だけがオークション型に参加できます。

それでも、貸し手である投資家が自分でリスクを判断して金利を入札の上、取り引きが成立すれば借り手1人に融資を行うことが基本的な仕組みになっているため、オークション型のソーシャルレンディングは延滞が発生しやすいと言えます。

そのため、以下の貸付・ファンド型のソーシャルレンディングが安全性の観点から一般的になっていますし、またおすすめでもあります。

貸付・ファンド型とは?

特徴

ソーシャルレンディング業者が、融資を希望している借り手から決算書や事業計画書などの必要書類を取り寄せ、信用情報機関などにも照会の上で審査を行い、ローン金利や募集金額、返済期間などを決めることが、貸付・ファンド型の特徴になります。

貸し手の投資家は、ソーシャルレンディング業者が提示する融資条件を確認します。投資家は、金利や期間、リスクなどの観点から、自分の好みに合っている案件を選び、融資希望額を出資します。

ソーシャルレンディング業者が、案件の信用力を確認するってことですね。

もちろん、ソーシャルレンディング業者が確認したからといって絶対に安全ってわけではないのですが、一旦審査が行われているってことが安心感につながっています。

担保について

貸付・ファンド型のソーシャルレンディング案件の場合、借り手のほとんどが法人になっており、保証や担保が付いているものもあります。保証や担保がある場合、貸し倒れリスクが軽減されますので、その分だけ投資家へのリターンは低くなります。

 

なお、借り手である法人の詳細について、ソーシャルレンディング業者は審査のために情報を手に入れていますが、貸し手である投資家には見えない場合がほとんどです。これは、貸金業法によって借り手の詳しい情報を開示しないことになっているためです。

日本のソーシャルレンディング業者は、貸し手である投資家には金融商品取引法に基づく対応をする必要があり、借り手である融資先の法人には貸金業法に基づいて手続きを行うことが求めらています。

資金の貸し手である投資家の立場からすると、当然ながら借り手の詳しい情報が欲しいものですが、法規制によって、ソーシャルレンディング業者は融資先の詳細情報を投資家に開示できなくなっているのです。

なお、貸付・ファンド型は、日本独自のソーシャルレンディングの仕組みとも言われています。欧米などでは、マーケット型やオークション型のソーシャルレンディング投資が活発に行われています。

現在、日本で提供されているソーシャルレンディングのほとんどが、貸付・ファンド型になっています。

代表的な業者

業界最大手企業であるmaneoが現在取り扱っているソーシャルレンディング案件は、すべて貸付・ファンド型になっています。manenoの投資対象は、中小企業向けの事業性ローンが多くなっています。また、海外ローン債権や国内不動産、再生可能エネルギーなどが投資対象になっている案件もあります。

maneoが提供しているソーシャルレンディングの投資案件利回りは、年率5パーセントから8パーセントが中心で、運用期間は最短2カ月のものから最長36カ月の融資まで様々です。

【maneoの評判】不動の業界トップはやはりおすすめ

SBI証券や住信SBIネット銀行などを展開しているネット金融大手のSBIグループが親会社になっているSBIソーシャルレンディングは、数多くの貸付・ファンド型の投資案件を取り扱っています。

SBIソーシャルレンディングは、証券担保ローンファンド、不動産担保ローン事業者ファンド、オーダーメイド型ローンファンドを投資案件として貸し手に提供しており、運用利回りは年利2パーセントから7パーセントのものが中心になっています。

SBIソーシャルレンディングの特徴と評判について。安定リターン重視の人向けかな

大手総合商社である伊藤忠商事が株主になっているクラウドクレジットは、新興国を中心とした海外向けのローンファンドを組成して、貸付・ファンド型ソーシャルレンディングを日本の投資家向けに提供しています。

他のソーシャルレンディング業者は、日本国内の中小企業や不動産を投資対象にしているところがほとんどです。そんな中、海外への投資を積極的に行っているクラウドクレジットは、利回り10パーセント以上の案件が多くあります。

クラウドクレジットの評判。伊藤忠との提携で信用でき、分散先に使いやすい

ソーシャルレンディングの3タイプについてのまとめ

様々なソーシャルレンディングがありますが、現在の日本で提供されている投資案件は、ほとんどが貸付・ファンド型になっています。以前は、マーケット型やオークション型のソーシャルレンディング商品も提供されていましたが、延滞率の上昇に伴って衰退していき、保全性の高い貸付・ファンド型が人気になっています。

日本で独自に発達した貸付・ファンド型ソーシャルレンディングですが、元本保証の金融商品ではありませんので、貸し倒れリスクや延滞リスクがあります。申し込む前にきちんと融資条件やリスクを理解した上で、余裕資金で投資を行うことが重要になります。

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