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ソーシャルレンディング入門

不動産融資市場の安定的拡大が、ソーシャルレンディングの好機に

投稿日:2016年11月5日 更新日:

ソーシャルレンディングは不動産市場向けの貸し出しが多くなっています。そのため、ソーシャルレンディング市場の拡大は、不動産市場、特に不動産向け融資市場の拡大動向に左右されます。

普段向け融資市場の拡大動向から、ソーシャルレンディングの有望性を確認してみたいと思います。

不動産向け融資市場の持続的拡大

不動産業向け貸出は、金融危機時(1999~2003 年)を除けば持続的に拡大しており、国内法人貸出に占める比率は過去四半世紀で13.4%⇒23.0%と 10ppt 程度上昇しています。

この貸し出しの拡大の中心的存在はやはり銀行ですが、私募不動産投信向けにノンバンクの融資姿勢が強まったほか、機関投資家の資金、ソーシャルレンディングのような個人投資家の資金も拡大に貢献しています。

製造業の海外シフトで国内製造業向け貸出が概ね横ばい~微減で推移する中、不動産業を除く非製造業向け貸 出も医療・エネルギー業向けを中心に漸く底入れ基調の状況であり、不動産業向け貸出が安定的な成長分野であることがわかると思います。
国内総貸出に占める不動産業向け貸出の比率は2007年(ミニバブル期)以降緩やかな低下基調にあったが、直近は再度 14%から緩やかに上昇基調にあり、不動産業の新規設備資金貸出(フロー)もミニバブル期以来の高水準にあり、前年同期比+10%前後の力強い成長が継続しています。

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不動産業向け貸出のうち法人向け・J-REIT 向けが成長ドライバー、裾野が一段と拡大

邦銀の 2016 年 3 月末国内不動産業向け貸出 67.7 兆円のうち、成長ドライバーは全体の 51%を占める法人向けと 9%を占める J-REIT向けであり、直近は法人向けが前年同月末比+8.4%、J-REIT 向け が+12.3%と不動産業向け貸出拡大をけん引しています。

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法人向けには通常の不動産会社向け貸出に加えて、富裕層相続資産の管理目的で設立された資産管理会社向け貸出も含まれており、 直近資金需要の主因となっています。

赤いグラフのSPCは不動産流動化目的で設立された特別目的会社向け貸出です。

富裕層や個人投資家の資金が、ソーシャルレンディングなどを通じてSPCに流れ込んでおり、不動産業向け貸出の裾野は一段と拡大しています。

大手銀行はJーREIT向けが中心

大手銀行や優良地方銀行は、不動産物件の質が良く、スポンサー企業も大手不動産開発企業(三菱地所や三井不動産など)が運営するJ-REIT(リート)向けへの貸し出しが大好きです。

 

反対に担保力がいものの、利回りが高いソーシャルレンディング向きの案件には、参入してきません。

そうした、リスクはあるものの利回りが高い不動産融資案件こそ個人投資家の出番で、ソーシャルレンディングの活用に向いています。

不動産私募ファンドの拡大

最後に不動産私募ファンド市場の拡大状況を確認しましょう。

不動産私募ファンドは、ソーシャルレンディングの中心的な貸出先です。そのため、不動産私募ファンドの成長性は、ソーシャルレンディング市場の成長性に等しいとも言えそうです。

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上のグラフで見ると、J-REITの伸びが大きいように見えると思います。

しかし、リート市場の拡大は、私募ファンドの上場(J-REIT化)が進む中で起きていることです。

私募ファンドが成長して上場リートになったことで拡大しているわけですから、これは私募ファンドの成長と言えます。

不動産ファンドのデット負債調達状況を確認すると、2015 年 12 月時点で約 8 割が「非常に緩い、緩い」と回答しており、2016 年 1 月末の日銀マイ ナス金利政策導入を受けて更に資金調達環境が改善していることがうかがわれます。

一方で、不動産ファンドのリスクの高さを示すLoan to Value(LTV)はJ-REIT平均で45%弱、不動産ファンド平均でも65%弱にとどまっています。不動産ファンドが過度に借り入れを増やしている状況にないことは明らかです。

ソーシャルレンディングの貸出先として、健全性を維持してくれているのは良いことです。

これは前回の不動産ミニバブル局面(2005~08 年)から時間の経過が限定的であり、銀行サイドに慎重姿勢が残存しているためと言えます。

この辺りから不動産私募ファンド市場向けのソーシャルレンディングは有望と考えられます。

リスク要因

不動産向け私募市場が有望とはいえ、リスク要因の指摘はしなくてはいけません。

不動産市場は、価格変動が激しい市場なので、物件価格の値下がりはありえます。物件価格が下落すれば、LTVは悪化するので財政状況も悪化します。

そのため、ソーシャルレンディングで貸し出している資金が危険にさらされる可能性があります。

また、銀行の不動産市場への融資姿勢が緩んで、お金をどんどん貸し出すようになったら、バブルの兆候があるのでお金を引き上げた方がようでしょう。

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